今月11日の一周忌を前に、昨夏から約半年をかけて書き上げた「112日間のママ」は、奈緒さんとの出会いから結婚、妊娠、乳がんが発覚してからの闘病生活や最期の別れまでが克明に清水健アナ、手記を出版 29歳乳がんで亡くなった妻へ思いつづった
読売テレビ・清水健アナウンサー(39)が、昨年2月に29歳の若さで乳がんのため急逝した最愛の妻・奈緒さんへの思いをつづった手記「112日間のママ」(小学館、税別1300円)を8日に刊行することが1日、分かった。夫人との出会いや結婚、乳がん発覚後の病との闘いの日々を振り返ったもので、このほどスポーツ報知の取材に応じた清水アナは、執筆に至った経緯や著書に込めたメッセージを語った。
奈緒さんの死からまもなく1年―。「時間の経過はありますけど、区切りになんてまったくならない。悲しみってどんどん深くなるのかな、と思います」と清水アナはつぶやいた。現在は同局の情報番組「かんさい情報ネット ten.」(月〜金曜・後4時47分)のキャスターとして元気な姿を見せてはいるが、心の傷は今も深いままだ。
今月11日の一周忌を前に、昨夏から約半年をかけて書き上げた「112日間のママ」は、奈緒さんとの出会いから結婚、妊娠、乳がんが発覚してからの闘病生活や最期の別れまでが克明に記されている。
出版社からオファーを受けた際は「書くことによって何が生まれるのか」と迷いがあったというが、「自分がこういう状況になって初めて、多くの人がいろんな困難と立ち向かっていることを知った。少しでもそういう方のお役に立てるのであれば」と執筆することを決めた。
自身の日記などを基に、夫人の闘病生活を思い出し、文字にすることは「たまらなくつらかった」。その一方で、病と真っ正面から向き合った奈緒さんの姿は「改めて立派だったなと思います」と胸を張った。本書では、奈緒さんが闘病中につけていた日記の一部分も載せられているが、清水アナは今でも、その日記をほとんど読むことができていないという。
「何が書かれているのか知りたいような、怖いような…。息子が分かるようになってから、ママの日記を一緒に見たいと思います。やっぱり字って(心の中に)飛び込んでくるんですよね。そこに奈緒がいるんだって。あいつが生きた証拠が残っていて本当に良かった」
売り上げの一部は、難病対策に取り組む施設・団体に寄付する方針。清水アナは「決して僕たちはかわいそうな夫婦でも家族でもない。この本を読み終わった後に、涙を流すのではなく、隣にいる自分の大切な人を見てほしい。大切な人を思っていただける一冊になれば」と訴えた。
スポーツ報知引用
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結婚から、妊娠中の乳がん発覚、112日間のママ!